岡山県立記録資料館・定兼館長学館長に聞く ここに記録が残っている……それが県民の安心感

岡山県立記録資料館・定兼館長学館長に聞く ここに記録が残っている……それが県民の安心感

「アーカイブ(ス)=archive(s)」という言葉、最近少しずつ耳にすることがある。
アーカイブとは、英語で「記録保管所」のことで、記録された文書、史料、画像などを整理、保存し活用することをいう。
このアーカイブズが私たちの生活とどうかかわるのか、毎年6月には、「アーカイブズウイーク」と定めて、記念講演会や記録映像の上映会などさまざまな記念事業に取り組んでいる岡山県立記録資料館(岡山市北区南方)を訪ねてみた。
(取材:2017年7月5日)

岡山県立記録資料館は、平成17年9月に開館。
全国の都道府県立の公文書館で29番目の施設で、県の公文書をはじめ個人や組織の文書群(江戸時代の資料、明治・大正・昭和期の資料、企業や団体・学校などの組織が持ち続けた資料、個人が作成した生活の記録及び収集した資料など)を収集、保存している。

館内には、テーマを決めての展示コーナーや資料などの閲覧室、研修室などもあり、年間に6000人(平成28年度)が訪れ利用しているという。

「大切な史料は資料館にある、県民にその安心感を持ってもらうこと我々の責務」と語り、この記録資料館の計画段階からその必要性を唱え、館の運営に尽力してきた定兼学館長に話を伺った。

定兼学館長

定兼学館長

県立資料館の役割

――県立資料館の役割について教えていただけますか。

定兼館長:「公文書館法」という法律があります。
これはどういうことかというと、公文書等が重要なものであるから、保存の責務があるという法律がありまして、その公文書館法にのっとって造られたものです。

一方で岡山県は県史編纂事業をしていておりまして、岡山県史を編纂するということで、県内地域住民のいろんなアーカイブズを調査している。
それを岡山県史編纂に展開しているのですが、その時に、併せて撮影したり寄贈を受けたり収集したりする。
要するに、役所の作った公文書と地域社会における民間史料、そういうものでこれが県民にとって利用出来るものなのかと考えています。

民間史料というのは私有文書なわけですが、これは地域のものとして利用出来るものです。
プライベートメモリアルではなく、みんなのパブリックの財産にしようという発想できているわけです。
ですから、実は、古文書や民間史料のデータのほうが、県民にとっては利用しやすく興味があります。
役所のものは、役所の公共事業をどうしたとか、どうやってやったということの史料を集めるようになったのは、最近のことです。

実は、岡山県には明治のころの役所の仕事(史料)というのはほとんどないのです。
あのころのものがあったら、ていねいに史料として残しているのですが、空襲でやられていますからありません。
また、役所の史料というのはなかなか読み込む実力がないと難しいところがあるのも事実です。

うちには、「広聴広報」ということで県がずっと写真を撮っていましたから、写真のデータが残っています。
残しているといっても平成17年までで、それ以降は、今は県の広報はデジタル化写真になりましたから、フィルムではなく、広報に使うからといってもらったらもうそれでおしまいになり、アーカイブズ化していません。

――では、最近撮影された写真は、今はもう整理していないのでしょうか?

定兼館長:現状は整理していません。それぞれのところで、それぞれがアーカイブズしているということでしょうね。
うちはフィルムがあるので、そのフィルムをデジタル化しなくちゃいけない。
それが今40万個ほどあるので、これを県民が利用出来るように準備しているんです。
ただ、役所の史料、写真というのは、土門拳の写真だとかそんな芸術写真ではなくて、言ってみればイベントがあって、こんなことをしていたとか、建物はこんなのでというものばかりですが、実はそういうものも重要なんです。

――我々(山川が所属する吉備人出版)にも、ある地域の昭和30年代のモノクロ写真をたくさん持ち込まれていています……。

定兼館長:まさに先日お話しなさっていた、新聞社とかでちゃんと取材するとかいうのは、本当に重要だと思うんです。
そういうものを役所が持っていまして、写真なんかはプライベートな形で寄託を受けているものもあります。
これは寄託物ですから、所有者が持っていただいていなくてはならなくて。

――「寄託」というのは?

定兼館長:要するに、所有権を持っているもの。

――所有権はそのご本人が持っていて、史料館に預けるという形。

定兼館長:そういう写真は、著作権というか、撮影は、実際にはご本人のものですから、これがなかなか難しいです。
見せるのはいいんですけれども、今後、一般の方が利用しようと思ったら、その方に全部許可を得ないといけないという、そういうがあります。
県で預かっておりながら、そういうことになっています。

そういう利用ということであるのですが、ジャーナリズムでも何でもいいのですが、何かを論ずるときの根拠史料というものを残しておこうというのが、私どものスタンスです。
役所で言う、説明責任ということです。民間史料については、アカデミズムで使うのが結構多いのです。

――公文書の場合にはどうしてもそういう性格があって、さかのぼって、例えばダムを作る時には、その根拠や経緯について知りたいということがありますからね。

定兼館長:文教出版が『岡山文庫』をずっとしておられますが、あれなんか本当にいいアーカイブになると思います。
ああいったものが、今後は、本としては共有財産だけかもしれないけれど、自分が使おうと思ったら、全部ライセンスや許可を取ることが必要になりますからね。

――そのへんは、史料館としては、所蔵している原典については、いわばオープンな形でできるだけ使っていただきたいというスタンスですよね。私も使わせていただいたことがありますが、手続き的には非常に簡単に、申請だけという格好ですよね。

定兼館長:これは県民のものですから、県民のものはみんなが使っていいわけですから。それはそれでいいかと。

「民主主義の根幹なんだ」

――一方、いろいろな博物館でそれを使う場合、ものすごく高額な費用がかかるケースもありますよね。そのへんについて、館長としてどう思われますか。

定兼館長:これはケース・バイ・ケースで、財産ですから。
要するに岡山県が財政危機になってくると、今は県立美術館だけ入場料を取っていますけれども、うちなんかでも入場料を取ってもいいと思いますよ。
県の財産ですから、どんどん有効利用しようと。

――アーカイブの話になって、誰もが自由に使えるというのが最終的なポイントだと思いますが。

定兼館長:国民の知る権利ですから、それは保障するということで。
よく言っているんですが、「民主主義の根幹なんだ」と我々は言っているんです。
知る権利を保障するものこそが、民主主義を担保することなんだと思います。
でも、ものすごく留意しなくていけないのは、その「所蔵権」とかいうよりも、「人権」です。民衆主義ということを考えると、個人情報だったり、不名誉事項だったりとか。
それから、役所について話すなら、これをオープンしたことによって、現行政の執行が困難になることがあってはいけませんから。

うちはそんな史料を持っていませんけれども、あそこの家は補償金をいくら払って、こちらの家はいくら払ったとか、そういうのも個人情報になるのかもしれませんし。
人権問題だとか病気の問題だとか、身分門主の問題なんかについても、そういうのがいろいろありますから。

だけど、そういう史料を見せないというわけではないのです。
そういう史料を持っていないと、新たな差別や偏見を生むということになりますから。
偏見をなくす努力を行政はしていますから、それは絶対に必要だと私も思います。

――史料館がオープンしてもう10年以上がたっているんですけれども、この間、アーカイブズ行政とかやられてきたことで、県民とのトラブルとか、そういったことはありましたか?

定兼館長:ノイズはいくらでもあります。
トラブルというのか、いろんな。我々は律義ですから、「見せてくれ」と言われれば見せるという気持ちであるわけですが、それにはいろいろあって。
貸す、貸さない、見せる、見せない、貸した、貸さないとか……、それは役所ですから、書類一本でいいんですけれども、どうしてこうなんだとか……いろいろあります。
それが日本社会、今ごろはクレーム社会ですよ。
でも、たいしたことは無いです。といいながら、一つ一つに我々は真面目に応えていますから、胃が痛いようなことがあったりもします。

――年間の史料館の利用者数はどのくらいですか。

定兼館長:それは数え方によって、トリプルカウントとかダブルカウントとかがあるのですが、閲覧室に来たら1とか、展示を見たら1とか、講座を受講したら1というふうに数を数えますから。
6000人ほどです。その程度。

――これは、数値的目標として、館としては、どのくらいまでにしたいとかありますか?

定兼館長:実は、これは5000人あまりの想定で10年前に出発したんです。
それよりちょっと増えている状況です。その程度です。
これが1万人、2万人になったら、今度は職員が間に合いません。回転しません。

――先ほどの話で、例えば民間で先代が持っていた文書が蔵の中から出てきて、重要そうな物があるというようなケースが、これから増えて来るのでは?

定兼館長:増えます。増えてきています。

まだまだ乏しいアーカイブ意識

――県民の皆さんが、まだ史料館の事を知らなくて、とりあえずあそこで相談してみようということが増えたら、それこそ手が足りなくなるのでは……、

定兼館長:ですから、そういう救急体制というか、非常時には、例えば洪水があったりすると、こういうものは捨てますよね。
震災があったりして家がつぶれたりしたら、もう捨てますよね。
そういうときに、いかに救出にいくかということを我々も考えているわけです。
そういう意味では、不要不急のための空の段ボールを500個ほど溜めておくとか、水にぬれたものを洗浄するために、エタノールを何本か持っておくとか、そういう準備はしているのです。
でも、日常的な中で、「頼むから」というようなことがあった場合に何をするかといったら、岡山県でなくても良いわけで、地元の公共施設と話し合いをしながらやっていくわけです。
地元の玉野市、○○市、○○市にはないんです。

――各市町村には、まだそういう認識はないですよね。

定兼館長:だから、それをわが「県」も作っているんだから、「市町村」もつくれということのキャンペーンをしていくことが必要であると思うし、それからもう一つ、取扱いに困っているから役所に預けておけばいいという発想も、これまた「ねだり社会」なんです。困っているんだったら、それぞれの地域ごとに、自分の家でなんとかしようかという、人々の保存意識を高めなければいけないと思うんです。
「保存意識」というのは、どこかに預けておけばいいという意識ではなくて、自分たちで何とかする、家をつないでいくという気持ちを持ってもらう。
そこまでの社会認知というか、キャンペーンというか、「アーカイブズ意識」と我々は言っていますが、そういうことまで私は考えているわけです。先の長い話ですが。

――館長のイメージとすれば、ここに「県」としてのセンターはあるけれども、基本としては市町村単位、さらに言えばそれぞれの地域でアーカイブズに関して地域共同でそういう史料を保管するような意識を持ち、センターの史料館を中心にネット化されることが望ましいと。

定兼館長:今日日、もう電子社会ですから、電子化で共有できるわけです。
個で持たなくても、ネット上でできますから。
そういう時代になると思うし、しなければいけないとも思います。
ですから、まず先鞭をつけるという形でうちの史料もどんどんデジタル化を進めていって、デジタル化した物がどんどん利用できるようにしてほしいと思うんです。
サーバー上に置いておけば、速効で出ますから、そうなればいいのではないかと。

――今、デジタル化の話が出ましたが、ここの場合、いわゆる原本的な掲示物とデジタルと両方ありますよね。すべてのものをデジタル的にする。例えば地図とか写真とかも、一応は全部デジタル化するという方向でしょうか?

定兼館長:ゆくゆくはね。
今の技術と金銭の問題があるのでできませんけれど、ゆくゆくはデジタル化です。そういう時代でしょう。

でも、一方で、ちゃんと原本は残して持っておくというのは、それには意味があります。
だから、我々はどの程度の近未来を想定してすればいいのか、難しいところではあるのです。
将来AIの時代になれば、そうなるのでしょうが、とにかく今やっていることは一歩一歩少しずつ進めていって地を固めるしかないと考えています。

でも、県レベルでの数万円レベルの事業というのはたかが知れていまして、個人でもできるわけです。
そこで、県ではお金のこともあるけれども、「保存の環境」をきちんと整備するということを示すわけです。
史料の取扱いをきちんとするということです。
うちはべつに究極のことをやっているわけではなく、一応考えられる最高の環境にしています。史料の取扱いについても最高のかたちにしています。

一方でそういうものを意識として持っていれば、自分のところでは段ボールはこういうふうにしておけばいいんだな、地面の上にただそのまま置くのではなく、すいた(すのこ)の上に乗せておけば少しは湿気を防げるんだ、というノウハウが分かるわけですから、皆さんが各自ですればいいわけです。
うちが最高というわけではないのでしょうが、気持ちとしてはそのつもりでやっています。

ですから、職員はそういうスキルとか知識を持たなければいけませんので、勉強しなければいけないということになります。

――いま、館のスタッフは何人ぐらいおられるのですか?

定兼館長:13~14人です。

――アルバイト(臨時職員)を込みでの人数ですか。

定兼館長:そうです。でも、こういう組織を運営するためには、庶務とか経理の者もいますし、整理するだけの者、整理したものを利用する利用者に応対する者というような役割分担はありますが、この小さな世界では、基本的にはどれもできるようにしておかないといけない。
大きな建物クラスなら、こちらのプロの人、こちらのプロというのがいればいいのですが、うちだったら、どの役割も薄くてもいいから何でもできるようにしておかなければいけない。

――「アーキビスト」という言葉がありますが、持ち込まれるいろんな史料について重要な物なのかそうでないのか、現物保存にするのかデジタル保存にすべきかと選別するような業務がありますが、館内でそういう「アーキビスト」を育成していくと。

定兼館長:まさにその「アーキビスト」の世界です。
レベルは上級、中級、初級というくらいにレベルは違うかもしれませんが、やはり「アーキビスト」だと思います。

「アーキビスト」の基本は、うちの公文書関係でいえば、何を選別するかというところ、そしていかに整理して、利用に提供するか、といったことについてよく知らないといけないでしょうね。

――岡山のこのアーカイブズの状態というのは、全国都道県レベルで言うと、どのあたりになるんでしょうか。進んでいる方なんですか?

定兼館長:中の下ぐらいかな。
今、全国37の都道府県にあるんですが、岡山県はできたのが29番目です。後進なのです。
ここができて12年になるのですが、その後の10年間で8つしか増えていないので、まさに失われた20年の成果です。

やはり「余力あれば作る」という発想しか行政は持っていませんから、これではだめで、やはり残しておかないといけないと思います。

――都道府県別ではどこが進んでいるんですか。

定兼館長:沖縄なんかは進んでいますね。

――私も調べたら、沖縄はやはりデジタル状のアーカイブはものすごく進んでいますね。

定兼館長:そうなんです。その沖縄のアーカイブズの数を抜こうというのが、今年の私の目標なんです。
声を上げて職員に言っているんです。
目標と実態は違うにしても、「とにかく結果を出さないといけないんだ」と、昨日も言ったところです。
実際、沖縄はいいものを持っているんです。

それから、こういう所は地道にコツコツやるというのだけでなくて、やっぱり、ひとつ「目玉」を持っていないとダメですね。岡山県には目玉がないんです。
だから、うちとしては目玉づくりをしないといけない。

目玉は公聴広報の写真データ

――館長として、これが目玉になりそうなものはないんですか。

定兼館長:その「公聴広報」の写真はどんどん利用出来るんだということで、数はたくさんあるんだけれども、それが目玉になるのかと今私も思っているところですが……。

我が館でいえば、足守の木下家、足守藩の史料1万点ほどのものがあるんです。
藩政史料としたらいいんですけれども、でも岡山だったら、やっぱり岡山藩ですよね。
岡山藩のものはマイクロフィルムで実は6万コマ分2,000本全部持っているんですが、マイクロで持っているだけですし。実際に岡山大学に(池田文庫)ありますからね。
ですから、我が館で持っている目玉としたら、木下家ですね。

あと、県庁文書がないのが残念です。せめて県庁のものがあれば。
残念な話をしてもしょうがないので、かといって戦後の物があるかといえば、戦後も昭和35年に移転するまでのものはないんです。
焼けてしまって、なくなってしまったので、文書を残すという文化が切れてしまったんです。
その後については、しっかり集めています。
昭和50年代以降のものについては、なんとかして残さなくてはいけないということでしっかり集めています。
そもそも、廃棄文書がものすごく多いので、その中から集めるわけです。後ほど、見てください。

――膨大な資料を見分け、整理し、保存する。想像を超えた地道な作業ですね。

定兼館長:実際徒労に終わるかもしれない作業なのかもしれない。
しかし、ここ(県立記録資料館)には、記録、資料が残っている、大切な史料は資料館にある。
そのことが県民の皆さんにとっても安心感になるのでは、と思っています。そのことに確信を持っていないと、できません。

自分自身も記録や資料を利用する立場でもありますから、「あって良かった」と思うことがたびたびあります。
そこことも伝えていきたいと。

県民みなさんの財産なのですから、ぜひ活用していただきたいと思います。

お話を伺った後、館長自らの案内で県立資料館を案内してもらった。
収集した史料を燻蒸する装置、小さな虫一匹の侵入も許さない配慮、限られた空間を効率的に活用した保管庫などなど、大切な史料を守るためのさまざまな工夫が凝らされている。
そして、文書や図面、画像など、さまざまな形式の何万、何百万点とも気の遠くなるような数の史料を、コツコツと一点ずつ調べ、記録し、保管し、さらに必要な人へ提供する同館の存在は、私たちの財産だ。

地域のアーカイブへの関心が高まり、その重要性を多くに人が認めることで、さまざまな分野における地域のアーカイブズが構築され、それらが重層的につながることで、これからの地域づくり、未来に向けての大きな土台であり、バネとなっていくのではないだろうか。

館内見学

荷解き室(資料の搬入所)

荷解き室(資料の搬入所)。持ち込まれた史料はこの古門書用の冷凍庫に入れられ、殺虫、殺卵のため2週間保管される。
「全国で初めて導入しました。殺虫剤、毒ガスのようなものは使いたくないので」冷凍庫になったそうだ。

ダストペットで付着しているゴミを吸い取ってしまう

ダストペットで付着しているゴミを吸い取ってしまう。

デジタルデータをチェック、名付けするところ公文書などを整理する部屋

デジタルデータをチェック、名付けするところ公文書などを整理する部屋。
史料一点一点を整理し、名称を付け、カード化している。古文書などは翻刻する。
調査研究室、5,6人が。ボランティアの協力も仰ぎながら息の長い作業が続く

マイクロフィルムの撮影場所

マイクロフィルムの撮影場所。
保存史料をマイクロフィルム化は、かつては主流の保存形式だったが、現在はデジタル化に移行。
既にフィルム生産していないうえ、現像費も高い。

3階の書庫

3階の書庫へ。史料など保管する書庫は洪水に備え、2,3階に設けられている。
手動式移動ラックなので、開架書庫に比べ3倍の収容が可能。

各部屋の入り口には虫除けが

各部屋の入り口には虫除けが。
温度変化とともに小さな虫が史料の劣化の原因になることもあるため、虫対策は徹底している。
粉塵は虫の餌になるので、ほこりもアウト。

史料を入れている中性紙箱

史料を入れている中性紙箱。
密封性があり、棚に合わせ特注のもの使用。
史料を収納するためのスペースは、書庫延長で表され、同センターは総延長10キロ。
だが、既に70~80%は埋まっている。
20年はもたせたいという計画だったが……。

古文書は現物で、現在約400件を保管している

古文書は現物で、現在約400件を保管している。

マイクロフィルムの保管場所には8000本が収納されている

マイクロフィルムの保管場所には8000本が収納されている。利用してほしい

2階の閲覧室

2階の閲覧室。県財政の逼迫で、館が潰れそうな時期もあったが、利用者に支えられ、よく継続できたという。

1階の展示は2カ月に1度テーマを変える

1階の展示は2カ月に1度テーマを変える。
数多くある史料の中から何を選ぶか――たくさんありすぎて、頭を悩ませることも。

県立記録資料館の外観

県立記録資料館の外観。
センターの建物は、国立病院の小児病棟を活用。
保管上、コンクリートの壁の厚さ15センチ以上だそうだが、そこまではない。
ただ、耐震構造の工事は施されている。